2018年6月30日土曜日

疫学調査

 食と健康との関連が決定的であることは
間違いない。
人の体は飲食したものでできているからだ。
多様化した現代は体に良い食材も悪い食材も
あふれている。
だからこそ、半数の人が癌を発症するような
ことになってしまった。
癌だけではない、認知症や糖尿病や心筋梗塞など
ほとんどの慢性病や難病が増加の一途である。
体に悪い食材はすでに明らかにされているものが多い。
 けれども重大な問題がある。
それは、その程度が明快ではないということだ。
砂糖が体に悪いと言われても
どの程度、摂ると糖尿病になるかが
はっきりしない。料理に使う砂糖が決定的に
悪いのか、コーヒーにいれる角砂糖の
一個が長年続けていると問題になるかが
分からない。
もう一つの問題は、砂糖が糖尿病を引き起こすとしても
糖尿病を引き起こすのは砂糖だけではない。
小麦の方がもっと悪いとする人もいる。
小麦の糖分は砂糖以上に吸収が早いからだ。
このように、いくつかの食材が糖尿病の
原因になるからだ。
さらに、問題は糖尿病は運動不足なども
一つの要因になり得る。
タンパク質をしっかり摂り代謝が
有効に働いている人とそうでない人とでは
違いが出る可能性はあり得る。
 水をたっぷり飲む人は糖尿病には
なりにくいと思われるのでそうしたことも
カウントに入れないと結論は出せない。
要するに食材に対しての定量性と全体性が
かけるために結論が出せないのだ。
もちろん、砂糖を連日摂取しても
一週間後に糖尿病になることはないし
死ぬこともない。
この定量性と全体性の欠如を
補ってくれるのが疫学調査である。
煙草を吸わなくても肺がんになったり
早死にする人もいるし、
煙草を吸っていても90才近くまで
長生きする人もいる。
それでも、煙草を吸う人100万人と
吸わない人100万人を同じ日本の中で
比較すれば
その影響を見て取ることができる。

  疫学調査では、一応結果を
予想して実施しているようだが、
予想を裏切ることも珍しくはないようだ。
ビタミンEが健康増進や長寿の切り札だと
思って実施したが、
結果は驚くべきものだった。
ビタミンEをたっぷりとっている人たちの方が
死亡率が10%も高いと云う結果が得られたのだ。
人が死亡するのは、癌や心臓病や肺炎や
脳梗塞や老衰など様々なものがある中で
ビタミンEの摂取だけで10%も死亡率が
上がるというのはとんでもない、よほど激烈な
何にかがビタミンEの過剰摂取で引き起こされている
ことを意味している。
 最近ではホワイトワインが皮膚がんを引き起こすことが
明らかにされている。
これも恐らく予想の逆だったと思われる。
このように、疫学調査は単に科学医療が
明らかにしたことの裏を取るだけではなく
まったく新しい発見をしているとも言える。
 食の多様化の中で
何を食べたらよいかの判断はむつかしいが
疫学調査は当てになる。
私は、非常に当てにしてきた。
これが、乾癬退治の健康食を作るときに
役立った。


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