2019年1月4日金曜日

切り札のミトコンドリアとは

 乾癬の原因に迫るときに
何故ミトコンドリアに目を付けたかと言うと
乾癬は通常の10倍ほどもはやく増殖するからだ。
我々の体の多くの細胞はミトコンドリアを
持っている。
エネルギーの多くをミトコンドリアから
もらっている。
ミトコンドリアからは
細胞分裂を抑制する物質が出されている。
そのためにミトコンドリアを大量に含む
脳細胞は細胞分裂を起こさない。
つまり再生しない。
脳梗塞などで一旦破壊されると元には戻らない。
細胞が過剰に分裂を起こすのは
このミトコンドリアが機能障害になったり
死滅した時にも起こると考える学者もいる。
癌の発症にも直接的に影響している
と考えている著名な医者も少なくないようだ。

 一方、口内や胃腸の粘膜などには
ほとんどミトコンドリアはない。
そうして常に猛烈に細胞分裂が起こっている。
胃腸などの粘膜は食物が入った時にだけ
動けばよいのでそれほどエネルギーは
必要としない。
皮膚は微妙である。
筋肉や脳ほどのエネルギーを使わないが
外気に接するために
温度調整のために毛細血管の拡大や縮小などに
少しはエネルギーを使う。
皮膚はある程度の細胞分裂も起こす。
外傷を負うことも多く再生能力もかなりある。

 ミトコンドリアでは酸素を取り入れて
糖を分解してエネルギーを得ている。
ミトコンドリアを使わない細胞より
16倍ほども効率よくエネルギーを作れる。

 ミトコンドリアは独自の遺伝子を持っている。
つまり、人体に限らず多くの動植物は
ミトコンドリアと言う独自の生物を
体内に宿している。
人類誕生のはるか以前から
多くの生物で体内にミトコンドリアを
取り入れることで効率よくエネルギーを
得られるようになり進化発展できた。
 動物はミトコンドリアを持った
卵子とミトコンドリアを持たない精子から
誕生する。植物も同様である。

 ミトコンドリアは分裂の激しい
細胞内では生きられない。
それで、細胞分裂を抑制することで生き延びている。
激しい細胞分裂によって誕生した精子の
中にはミトコンドリアは存在しない。
一方たった一つの細胞のまま分裂しない
卵子にはミトコンドリアが立派に存在する。
それで、動物は母親からミトコンドリアと
その遺伝子を受け継ぐことになる。
植物も同様だ。
そうして、このミトコンドリア遺伝子は
個人によって異なる。
従って、このミトコンドリア遺伝子を調べると
母系の先祖を辿ることができる。
それで人類などの
生物進化の道筋を明かす手段になっている。

 また、ミトコンドリアも細胞分裂により
細胞内では数を増やすが、そのメカニズムも
細胞によって制御されていると
言われている。

 細胞分裂やミトコンドリアの細胞分裂は
ミトコンドリアと細胞とのやり取りで
制御されている。

 乾癬がこのメカニズムの影響を受けている
と考えるのが自然だと思える。
どのように影響を受けているか
それが問題だ。

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